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  • 序文

2009年03月21日

宇宙航行に必要と思われる公式群について(無重力編①)

 宇宙には重力はあまり存在しません。
 ですが宇宙航行において、特に動力を切った直後からの航行では太陽の重力が特に重要なものとなります。

 しかしここでは宇宙を十分に動力で航行できる核動力を使えると仮定して、基本的な宇宙航行について考えていきたいと思います。
 まず、ロケットを動かしているのはニュートンの法則であり、
 加速度×質量=推進力
 であります。これが最も基本的な法則で、この式を操作することで基本的な宇宙航行公式を得ることになります。

 まず考えておきたいのはロケットが噴射の反動で進む乗り物であると言うことです。
 噴射の反動とは噴射速度に比例して噴射質量に比例します。
 これから考えると、
 推進剤噴射速度×推進剤噴射量=反動の力=推進力
 となります。

 さらに、加速度を求める際は
 推進力÷質量
 でもとめられますね。
 つまり
 (噴射速度×推進剤噴射量)÷質量=加速度
 となるわけです。
 さてロケットは燃料を抱え込んで進むのですが、つまり燃料を消費しながら飛ぶわけで、加速する分、噴射する燃料および推進剤の分だけロケットの質量は減るわけです。このことを踏まえて

 (噴射速度×推進剤噴射量)÷(ロケットの質量-推進剤噴射量×噴射時間)=加速度
 
 と言う式に収まります。
 このような式であったため、正確な速度変化を求めるのはめんどくさいわけです。
 そこで登場したのがロシアの科学者ツイコルフスキー氏です。
 彼は加速度を時間で積分すると速度になることを利用し、
 
 ∫a dt=v
  v:速度
  a:加速度
  t:時間

の式での加速度を上記の加速度の式に入れ替えて時間で積分する方法を発表しました。
 つまり

 1÷(ロケットの質量-推進剤噴射量×噴射時間)
 
 の部分を時間で積分して

 ln(ロケットの質量-推進剤噴射量×噴射時間)÷推進剤噴射量+積分定数

 として、さらに速度がゼロの場合に時間がゼロとなるように積分定数を定めると速度は

  噴射速度×ln(ロケットの質量÷【ロケットの質量-推進剤噴射量×噴射時間】)

 という式に変換されました。ちなみにlnとは自然対数で関数電卓やエクセルにはこの計算をおこなう機能がついています。
 この式により、ロケットの速度は噴射速度に依存することが証明されました。
 
 これにより宇宙動力航行に重要な性能指数が出揃いました。つまり「速度」「加速度」「推進力」「噴射時間」です。
 宇宙動力航行を行う宇宙船は多かれ少なかれこの4つの指数により設計の目安がつけられるでしょう。
 加速度を大にすれば速度を短い時間であげることができます。速度が速ければそれだけ目的地に早く着けるということです。
 噴射時間が長いと言うことはそれだけ加速や針路変更の余裕ができると言うことで、宇宙航行では有利です。
 ですがそのためには推進力が問題であり、推進力を上げるということは噴射速度か噴射量を上げなければならないわけでして、噴射速度を上げるには反応熱の向上か噴射剤の軽量化を行わなければならず、かといって噴射量を上げると今度は噴射速度が低下したり推進剤を早く消耗すると言うことになります。
 とどのつまりは「熱量」の向上が、さらに言えば熱効率の向上が必要になります。
 必要とされる熱量は

 1÷2×噴射速度^2×噴射量

 で求められます。
 ですが反応する熱の効率を考えれば、熱量を大きくしてもある程度の噴射速度に達するとただ単に噴射量だけが大きくなることになるので推進力が大きくなっても速度が変わらなくなります。
 現にスペースシャトルの主エンジンでは化学反応エンジンの限界まで噴射速度が上げられていると言われているのでさらに噴射速度を上げるならば別の熱発生源を選ばなければなりません。
 

 熱量と熱効率には技術的な問題も絡んでいるためあくまでも設計では予測に頼るほかありませんが、幸い核反応の熱出力は計算されています。次の機会では熱発生の構造を探ってみてどのような性能になるかを考えてみたいと思います。


 システムキッチン比較