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  • 序文

2009年03月23日

普遍化した宇宙航行での危険性について

 宇宙旅行は夢があります。
 いづれ進歩が許せば隣国にいく感覚で宇宙に飛び出せる日が来るでしょう。
 ですが、そうした宇宙飛行が一般化した場合ということは、民間人にも犯罪者にも同じく宇宙が利用できると言うことを意味します。
 今回は宇宙、特に地球軌道での人為的な危険性について考えていきたいと思います。

 ①軌道投下
 弾道ロケットと言うものが軍で普及しています。
 1950年代に考案され実用化されたこの種の兵器ですが、今でも報道をにぎわせているミサイル防衛に代表されるような対抗手段がやっと本格的にこうじられ始めていています。
 これがどう宇宙と関係するかと言うと、弾道ミサイルの弾道は宇宙にいったん発射され、そのあと一気に重力加速度を使って加速されます。その時に発生する速度は現在のミサイルでも追いつくことや照準をつけることが難しく、飛翔距離とあいまって防衛には核弾頭を使い弾頭を爆発に巻き込まなければいけないともいわれていました。
 もしロケットが民間でも打ち上げられるほど簡易化、容易化してしまった場合、テロリストが地球周回軌道に爆弾を配備しかねない状況になると言うことです。
 現用ミサイルである「スカッド」は小国でも扱えるほど発射が容易であり、逆に迎撃を行うには高価なミサイルを何発も使わなければいけません。
 さらにもし宇宙に爆薬を配置しても照準機能が低性能であるならば落ちる場所がどこになるかわからず、関係していない第3国に落着しかねません。
 非常に迷惑です。

 ②軌道潜伏
 気象から通信まで、現代では人工衛星がかなりの比率をまかなっています。
 そこでもしトラックを扱うようにロケットを地球周回軌道まで打ち上げられるようになれば、容易にその衛星を打ち落とす衝突物体を配置させることができるでしょう。
 ですが衝突物体を衛星にぶつけるには大掛かりな作業が必要で、時のソ連が行った実験でも衝突物体を衛星にぶつけようと試みても失敗することがあったくらいですのでおいそれとはいきません。
 さらに宇宙での衛星を観測するハードウエアの面でもかなり問題でしょう。そのため今のところ正確に人工衛星を予測しているのはアメリカの宇宙軍司令部のみであると言われています。
 ロケットで衝突物体を打ち上げたはいいがそれを観測するための設備がないので誘導ができないどころか打ち上げたものの位置もろくに把握できないという事態に陥ることがになるかと思います。

 ③軌道からの散布
 惑星探査機「ガリレオ」というものがあります。
 それはもともとスペースシャトルで軌道まで運んだ強力なロケットエンジンを宇宙空間で噴射させて一気に木星まで進ませようと言う企画だったのですが、そのロケットが開発中止に陥り、推進力不足に悩まされます。
 そこでガリレオはフライバイ航法という宇宙航行法をつかうことでかろうじて木星まで進めました。
 そこで問題になっていたのはフライバイの航路です。
 フライバイとは天体の軌道に突入してそこの重力を使って加速する、つまり天体の地表に引き寄せられる前に引力から脱出すれば速度を増やせるという理論です。
 ガリレオは必要速度を得るべく何度もフライバイを行いました。水星、金星は言うに及ばず、地球でもこの航法を使って加速をつけようとしたのです。
 そこで問題が持ち上がりました。ガリレオには原子力燃料の熱を利用する電池が積み込まれていたのです。
 つまり、ガリレオが地球軌道の侵入に失敗すれば、そのまま大気圏突入と言う事態に発展していました。
 計算ではガリレオ一機で地球人類の4割が肺がんに冒される量の原子力燃料を積み込んでいたと言うことです。
 これは前述の方法に比べるとはるかに恐ろしく効果的な戦術になりかねません。
 もし核燃料を爆発に使わず大気圏内すれすれで放出されるようにしむけられれば、全人類が人質に取られたも同然です。
 原子炉を積んだ人工衛星はいくつか軍事衛星に存在していると言われており、カナダにも搭載していた原子炉が落着させられてしまった事態があります。
 これには照準など必要ありません。軌道までもって行き、大気圏内で毒素を放出するだけです。
 

 ④対策
 まずロケットとは秘密裏に打ち上げることが現実的にできないものであるということを利用してみましょう。
 種子島宇宙ステーションから打ち上げられる比較的小型の国産ロケットであっても島全土に爆音がとどろき、飛行機雲は発射地からもうもうとあがっていきます。
 ここを狙い、迎撃を行うのがまずひとつ。この場合フライトプラン提出厳守でなければ問答無用で迎撃と言う事態を想定しなければいけません。
 今のロシアではテロリストにハイジャックされた航空機を人質ごと撃墜するのを許可したそうですので、それに近い法整備になってしまわざるを得ないやも知れません。もっとも、それがただ単にフライトプランのチェック漏れであってしまった場合や本当にテロリストが核物質をつんで打ち上げた場合、被害のみ出て撃墜の意義が薄れかねないでしょう。
 次に周回軌道に乗った瞬間を狙い、回収するという考えはいかがでしょうか。
 ロケットを監視して、不審なロケットが発射された場合に地上から回収用ロケットを打ち上げるかあるいは軌道上に宇宙航行用の宇宙船を待機させておくかのいずれかで対処してみようと言うものです。
 発射された不審ロケットはテロリストであれどいったん軌道上に荷物を置くはずなので、発射中に軌道を計算し、すみやかに回収ロケットを発射するわけです。
 この場合、回収を完了したロケットは地球軌道から離れるようにしなければいけません。大気圏で不審ロケットの荷物が爆発する危険性が大きいためです。
 この点ではスペースシャトルのように衛星の回収を行って帰還するものではなく、軌道上で噴射して重力圏を振り切れるロケットと地球から打ち上げるロケットの2本構成にしておかなければいけません。
 軌道上に宇宙船を待機させる場合、不審ロケットに迅速で柔軟に対処ができると思われますが、デメリットとして維持費用や推進剤補充などでロケットが打ち上げられるということも考えると「お得」なシステムとはいえないでしょう。

 今しめしたのは宇宙が普遍的に往来可能な状況下でのロケットの悪用についてとその対策について概要を考えてみました。そういうのもこれからの脅威に備えるための組織作りが必要となるにはその組織の性格・特性をまず前提にしなければ無目的な烏合の衆となることが目に見えるためです。
 つまり、次には宇宙軍の創設について考えてみるつもりでいるということです。

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