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  • 序文

2009年03月24日

普遍化した宇宙での人間の進出について(居住地について)

 宇宙空間に進出すると言う状況は今のところ地球周回軌道に数名が常駐するか月へ「短期間旅行」を行った程度で「殖民」などというものとは程遠いものです。
 ですがもし宇宙に進出する人間が多くなった場合の生活とはどうなっていくのでしょうか。
 まず宇宙空間における交通路を考えて見ましょう。

 ①ロケット
 これはもっとも基本的かつ古典的な宇宙進出方法であり、今の段階では確実に宇宙へいける手段です。
 化学ロケットで限定すれば月まで行くのですら大型のロケットにならざるを得ず非実用的であるので宇宙ステーションなどに燃料を常時ストックさせてそのステーションを「ガソリンスタンド」とすることが重要です。
 問題点としては化学ロケットで物資を打ち上げるのは非常に効率が悪く、またロケットエンジンも最着火するようにはできておらず力任せに動作する性質が少なからずあるので調整が利かせづらいのです。
 また、もし宇宙ステーションを建造したとしてもそこに燃料や物資を運び込むタンカーロケットが必要になり、値段は宇宙運行用ロケットにかさんでいきます。
 
 ②ラムジェットエンジン航空機
 地球の引力を振り切り、地球周回軌道に乗せるには秒速8キロの速度が必要とされます。そのため、原理的に言えば大気圏内で秒速8キロ以上を出せばロケットでなけれども周回軌道に乗ることが可能と言えます。
 通常のジェット航空機ではマッハ3が限界であり、単純計算では秒速1020メートルほどしか出せません。
 それに比べるとスペースシャトルの最終速度は秒速7000メートルとなるため、今の技術では宇宙進出の速度の7分の一しか出せていないことになります。
 ですがアメリカ空軍をはじめとして航空界ではラムジェットエンジンの開発が進んでいます。
 このエンジンは構造が簡易であり、早く言えば高速度に達した空気をエンジンの中で加熱し、初期速度+加熱エネルギーによる速度増加分で空気を噴射しようと言う試みです。
 これで秒速8キロを達成すれば交通界に革命が起こるでしょう。
 ジェットエンジンとはロケットエンジンと違い、燃料のみを積み込み、その燃料は空気の加熱に使われるだけです。つまり推進剤は外部より補給することができるので燃料のみを積み込めばいいわけです。
 その分軽量にでき、また噴射速度も燃料の燃焼量を下げれば自然と下がるわけですので、加減が利きます。
 大気圏内で速度を稼ぎ、その速度を宇宙まで持っていくことができれば弾道飛行で宇宙に物資を届けられます。そしてその後は重力に従い落下して帰還すればいいのです。
 問題は簡単な構造であるにもかかわらず燃焼熱が大きすぎること、最初に空気を圧縮するまでの速度を航空機が得なければいけないことが原理的に困難であり、実用化を妨げています。

 ③軌道エレベータ
 カーボンナノチューブという微小操作技術で作った糸が存在します。いまは研究室での生成がやっとなのですが、もし大量生産技術がととのえば、かつてない強靭な繊維が軽量で出来上がります。
 これを使って地球上空と地球周回軌道をつなぐ巨大な円筒形の「布」を編み上げてみようというのが軌道エレベータです。この乗り物というか建造物は地球の周回軌道から垂れ下がる形で地球に届いており、エレベータの名前のように宇宙と地球を昇降することが可能になります。
 この設備が完成すればもはや軌道間輸送にロケットは必要ありません。ただ上って降りるだけで良いのですから。
 ですが問題点もあり、実用化するにはあまりにも巨大になりすぎて物資を大量に必要とすること、材料であるカーボンナノチューブが本当に大量生産できるかということなどが挙げられ、さらにもし何らかの弾みでエレベータ自体が落ちてきたら、それこそ国際的な被害が出ることでしょう。


 さて、このような宇宙進出技術を持ったとして、人間が住みかとできる場所とはどこになるのでしょうか?
 宇宙ステーションから惑星開拓までその予測は多岐に渡り、規模もさまざまです。
 それは次回にゆずるとしましょう。

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