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  • 序文

2009年03月25日

宇宙の掃海業務について

 日本でも一部で宇宙のゴミが問題化ました。
 宇宙ゴミは軽量小型であってもその速度が地上に比べて桁外れに大きいのでものすごい威力を持っています。
 それらは地球周回軌道にとどまり続けると脆弱なつくりになっている打ち上げロケットは軌道上で簡単に粉砕されることでしょう。そしてその粉砕された破片は宇宙ゴミとなり軌道上に散っていきます。
 そう遠くない未来において、宇宙が一般化するとともに宇宙ゴミの事故が増えていくことが懸念されます。
 それを防ぐべく、宇宙での掃除が必要になっていくことでしょう。
 今回はその手段について、近未来を舞台に考察して以降と思います。

 ①人力
 宇宙ゴミの回収の事業で一番手っ取り早い方法は宇宙服を着た宇宙飛行士が相対速度を殺してゴミを拾うと言うものでしょう。
 これには確かにあまり技術は必要がないでしょう。回収要員用の宇宙船と実用化されている高性能レーダーがあればゴミを見つけて回収することもできます。
 しかしそれで本当に実用的なのでしょうか?
 仮に地球引力圏を飛行するゴミがスペースシャトルに衝突する確率は一説によると10パーセントに上る見込みがなされています。打ち上げ10回に1回はゴミによる事故が起こると考えてよいでしょう。
 そして仮に300個の1センチ台ほどある金属破片が周回軌道にあると仮定してみても、平均して約300km^2に一個の割合でまんべんなく散らばっていることになります。それを人力で1個だけ回収するとなれば、300人で1平方キロメートルをまかなう計算になるでしょう。
 ですが宇宙ゴミは少なくとも9千個あります。つまり上記で仮定したものの30倍です。
 一人1個でなけれども30個拾えば300人で事足ります。ですが問題ないわけではありません。
 宇宙ゴミは自分勝手に地球の周りを回っており、それをひとつ発見すれば宇宙船の速度や向きを変え、そして宇宙飛行士が一個のゴミを拾い上げるのです。つまり一個のゴミを拾うのに宇宙船、推進剤、その他もろもろの宇宙生活用の物資を必要とします。宇宙船を秒速8キロとすれば、それと逆方向に回るゴミを回収するのに減速と加速あわせ秒速16キロ分の速度が必要になるのです。
  さらにいえば、大きな砂漠にいたとして、そこからありかのわかる1センチほどの大きさしかない豆粒を1km^2の中から見つけ出せるのでしょうか?300000坪の部屋から一センチの金具を探し出せるでしょうか?実際には宇宙では3次元航行です。つまり上下左右にも気を配って探し出さなければならないでしょう。
 かなり非効率なものではないでしょうか?

 ②網漁方式
 アルミで大きな柄なしの傘を編み、それを広げて速度をつけてみるとどうでしょうか?
 国際宇宙ステーションにおいての宇宙ゴミ対策ではアルミに強化素材の2本立ての、隙間が約10センチのサンドイッチを用いています。
 この防護板は秒速12キロの1センチ台をしたゴミに対処可能です。
 これに宇宙ゴミがあたると衝突熱量で気化し、大穴が開きますが外側のアルミのみで被害がすみます。
 そこで宇宙ゴミの速度が秒速8キロで傘が地球周回速度で真正面から突っ込んできた場合、つまり相対速度が秒速16キロに達すると貫通することになりますが、貫通してもばらばらにならぬようユニット化すれば貫通した場所のみを取り替えて再び宇宙ゴミ回収に使えばいいわけです。
 貫通した宇宙ゴミも運動速度が落ちれば自然と大気圏に突入します。傘は減速用の材料と考えて設計すればいいわけです。
 ここでの問題点は、回収するのにも宇宙船がいること、落着させるにしても質量が大きくなれば隕石となって地上に被害が及ぶこと、そして回収効率を高めようとすれば自然と傘の面積は大きくなり、材料の質量がかさんで加速しづらくなり費用も高くなることでしょう。

 ③レーザー
 光にも圧力は存在し、宇宙船の動力にレーザーが使えると言われています。
 つまり物を動かすことが光にはできるわけです。
 光圧力を調整し、それを一気に軌道での周囲に照射すれば、宇宙ゴミの相対速度が低くなり、高度を維持できずそのまま地球に落ちていきます。
 説によると、レーザーのエネルギー効率は照射時間とに比例して大きくなります。
 つまり、相対速度が高い宇宙ゴミが集まっている場所を発見し、そこへレーザーを照射するのです。
 そうすればレーザーにより減速されたゴミは減速するわけです。
 レーザーを搭載するのは宇宙船である必要はありません。大きな加速を必要としないため比較的小規模な姿勢制御用の推進機を搭載するだけですむことでしょうし、 またその推進機をつかって照射方向を変えることもできます。
 レーザーの開発いかんですが、おそらくいくつかの宇宙ゴミ掃除衛星を作って配備し、南北を回る軌道と地球赤道を巡る静止軌道の2つに常駐させ、レーザーの射程範囲内に収まった相対速度が低い宇宙ゴミへレーザーを照射するスタイルになるでしょう。


 宇宙ゴミ対策は地味ながらも重要です。古来の機雷戦法に代表されるような封鎖作戦が取れるため、宇宙進出を阻害させる直接の要因になります。
 さらに付け足すと、人工衛星には原子炉のような危険物もないわけではありません。安易に撃ち落す行為は危険です。
 前にあげた3つの方法を使いこなす組織が成立すれば柔軟に宇宙ゴミへの対応をとるでしょう

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