2009年03月27日
宇宙のご飯事情
よく「もっと仕事しないと飯が食えない」と言いますが、宇宙においてご飯を食べるにはどういう設備が必要になるのでしょうか。
昔は宇宙で食事をするならば飲み込んだ食物が無重力のため逆流してしまうと言う流言が流れました。実際はソ連やアメリカの初期宇宙計画において歯磨き粉のようなチューブになった栄養剤が供給され、栄養は取れることを立証させました。
しかしその栄養剤には大きく地味でもある問題が持ち上がります。
宇宙船は椅子のみしか置けない部屋のようなものであり、高いストレスがたまります。さらに宇宙服を着用したものならば服内部でかかる気圧が1気圧であるために柔軟性にかける服になってしまいます。首が曲がらないので宇宙服の胸元に計器確認の鏡が取り付けられたほどです。そのために初期の宇宙船の内部は窮屈を超えて壁に挟まっていると表現したほうが正しいのかもしれません。
その状況下において読書はできるはずもなく、音楽は機械がまだ大きいもので持ち込めないとなります。
そのなかでストレスを解消できる唯一の「楽しみ」が食事であるのです。
せめて宇宙でのストレスを楽しみで中和すべく宇宙レーション食が開発されるにいたります。
スペースシャトルは狭い一人部屋程度の空間が搭乗員に割り振れる生活用容積を持っているのですが、それでも宇宙食は豊富さを増し、日本が麺のみの宇宙ラーメンを作るにいたります。
そこでまず、なぜ汁がないのかという疑問もわくでしょう。
それはひとえに無重力の液体とは相当に危険な物質であるためです。
宇宙空間で水を容器からだしてみます。すると水が球体になり浮かぶのです。表面張力の問題が絡んでくる物理現象でしょう。
もしそれがそれなりに多い水量になれば、あるいは水滴が無数に浮かんでいる状況になれば、人間は空気穴をふさがれ窒息することになります。溺死です。
そのために宇宙食では水はコップでは飲みません。あくまでも袋に入っている物を飲みます。
まず水の問題がひとつ。もうひとつは対流現象でしょう。
お湯を沸かしたりなどの加熱行為を地上で行うと、熱が加熱物体の中を回り、まんべんなく熱がいきわたるようになります。ひとえに重力の影響で冷たいものが下に行き、熱いものが上に行く現象の為です。しかし重力がない場合はかき混ぜない限り熱が加熱部分にこもります。
この法則をかんがみて、「宇宙料理人」の調理法を見てみましょう。
まず炒め。
これは密閉できる平べったい容器に材料と調味料、油を入れてオーブンなどのような周囲から火が渡るような機器に入れたのちに容器をゆするのがいいかと思われます。
煮込み。
これは球体のような容器に汁などを注入してオーブンの中でぐるぐる360度回すことでまんべんなく火が通ると考えられます。
焼き。
これは通常のオーブンで行えるでしょうが、滴った油などが出る場合を考えると何か吸引できる機能がほしいところです。
炊く。
お米などは完全に対流効果に頼って炊いていることもあるはずなので、官幣に炊くには高度な技術が必要かも知れません。 もっとも「煮込む」だけであれば上記の内容で十分なはずです。
ですが、宇宙でのご飯つくりにおいても切ったり摩り下ろしたり刻んだりを行うことになるわけです。副次的に洗浄や乾燥なども衛生的に重要になってきます。
刻みはスライサーで行い、摩り下ろしなどはミキサーに頼るほうが良いのかもしれません。洗浄などは食器乾燥機を応用すれば何とかいけるでしょう。
では宇宙生活の自炊に必要なもの
①オーブン
②球体なべ
③円盤状密閉式フライパン
④スライサー
⑤ミキサー
⑥洗浄器
これだけ見てみるとコンビニ弁当を作る感覚のようで手作りのありがたみがあまりなく、人間がかかわれるのは焼き加減の勘と調味ぐらいでしょう。
もっともそれだけでもオリジナリティある調理もできそうですが。
- by hoshik
- at 01:33