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  • 序文

2009年03月28日

核兵器対小天体

 2000年代の映画で、小天体の地球衝突を話題にした映画がにぎわい、またアニメでも宇宙ごみに対する描写がなされたものが放映されています。
 ですがそれらの手段ではこれからの人類には効率が悪く、特に小天体の衝突は脅威となりえる災害を引き起こすので確実かつ迅速な対処が必要でしょう。
 今回は小天体を」破壊し、地球への衝突を回避させる手段を考えて見ます。

 ①地球に小天体が衝突するならば
 地球衝突を行う小天体で脅威なのは高速性と質量です。
 秒速20キロの速度になった小天体の場合、10メートル程度の直径でも原子爆弾並みの熱量を放出する計算が出ています。同じ速度で5キロメートルの直径を持った小天体が衝突すればそこからからかなりの規模の範囲が消滅し、されに脅威なのはその破滅から吹き上がった砂塵は日光をさえぎり穀物などでは致命的なものになります。
 そして泥の雨が降りしきり、地球の平均温度がさがって「冬」が到来します。
 これも植物には深刻であり、食物連鎖は壊滅的な打撃を受けかねません。
 生命圏の破滅に直結する大問題です。

 ②対策
 現在、小天体衝突にたいする対策はなんらこうじられていません。
 まずロケットなどの輸送関連の能力不足。これらはほとんどが地球の周りを回る軌道に物資を投入するようにしか作られていないので月より外側まで動力飛行できる地表打ち上げロケットは皆無です。
 宇宙ステーションも実験室的な意味合いしか持っていないため、燃料補給などできるはずもなく、いったん宇宙に上がっても地表から持ってきている燃料分と地表脱出速度で推進をまかなうほかないのです。
 宇宙船を地球周回軌道上で新規で建造し、それに対処を行わせるぐらいしか方法がありません。

 ③どういう作戦が考えられるか
 まず作戦から考えて見ましょう。小天体を破壊して軌道が変わらなくても成層圏で燃え尽きる程度の小さい破片にしてしまえば破滅を回避できるわけです。
 27トンもの地球最大である原子力爆弾「ツァーリ・ボンバ」を使用してみると、半径5キロメートルの鉄球を蒸発させるための熱量には桁が4倍ほど足りない概算がでます。
 ですが、それらをいくつかの箇所に埋め込んでいっせいに爆発させれば分解ぐらいはできるはずです。

 ③方法
 新しく宇宙船を建造し、それを宇宙空間で地球に迫りつつある小天体に核爆弾を数個埋め込むとなれば時間的制約もありますしなにより非効率的です。
 直接爆弾を打ち込んでしまえれば削岩の手間が省けるでしょう。
 そこで提案したいのは「成型炸薬弾」効果を狙ってのミサイルです。
 まず成型炸薬というものについて触れてみます。
 簡単に言えば、炸薬をつめて前面を円錐形の切れ込みをいれる方法です。爆発時、噴射ガスが中央に集中し、通常の炸薬に比べて真ん中に鋭い切れ込みを入れられるのです。
 これを核弾頭に応用するという無理をして見ます。
 かんたんに言って、通常の核爆弾とは球状のプルトニウムを爆縮させることで核分裂反応をおこすことができます。つまり電気や火花での着火ではなく、炸薬を均等に設置して一気に核燃料を縮小させるのです。
 ほかにも方法はありますが、この方式の威力が高いことで知られています。それにどの方法も構造的に成型させることが難しいものになるでしょう。
 それではどうやって成型炸薬方式にするかというと、簡単な話、小型の10センチ程度のマイクロ核爆弾を作ってそれらを円錐形の空間ができるよう弾頭に詰め込むのです。そして一気にそれらを爆発させて高圧の爆風を作り出して錐のような穴を穿つのです。
 さらにこの弾頭の下に同じ弾頭を仕込み、爆発を連続させて起こして穴を深く掘り進めさせていきます。弾頭同士の合間には蒸発して熱を逃がす塗料か物質を充填させておき、爆熱をできるだけ逃がすようにさせることも重要でしょう。それが不可能な場合は弾頭を分けて精密射撃で連続して撃ち込むほかありませんが、それでは宇宙船による削岩のほうが確実な作業が行えると思われるのであまり実用的ではないでしょう。 
 そして最後に本命の大型核弾頭を穴に挿入するのです。そして作業が終わったら一気に爆発させて小天体を爆散させます。
 この多弾頭方式の利点は作業を一気に終わらせられるということです。宇宙船の削岩では接近、減速、着陸の後にやっと削岩が始まるわけですが、多弾頭であれば小天体へ突入して連続爆破で作業を終わらせられます。
 難点ははたして弾頭間に充填する物質が開発が容易かどうか、そして重量的にどこまでかさむかということです。
 小型原爆は今のところ設計が行うことができる程度であり生産など行っておりません。生産したとしてどれくらいの重量になるかと充填する熱放射物質の能力で対小天体ミサイルの性能が決定するでしょう。

 アメリカでは核爆弾ミサイルで小天体を打ち落とす計画を進めているそうです。今回の考察したミサイルはかなり未知の領域にある兵器であり、果たして実用的なまでに効率がいいのかもわかりかねます。
 ですがもしそれらが実現すれば、核パルス推進とともに核爆弾の真の平和利用が実現するでしょう。
 既存の核兵器を利用すれば安上がりで宇宙開発ができるだけでなく、核軍縮も同時に行えます。
 実際はそれらが悪用されないよう、そして国力の均衡がくずれないように法整備が必要ですが、少なくとも通常の核兵器を地球で使用するというよりはいくらか建設的な使い道になると思えます。

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