核弾頭搭載のミサイルが発射されて世界終末時計がゼロアワーとなってしまう日が来てしまった近未来、もしそのときに最先端技術が宇宙に投入された場合にどれほどの被害を防ぐことが可能でしょうか?
核ミサイルを分類すると巡航ミサイルと弾道ミサイルの2種類が存在しており、どちらも利点が存在しています。
巡航ミサイルはレーダーに映りにくいよう低空を這うようにとび、弾道ミサイルは着弾速度がとても速いことがあげられます。
ですがここでは弾道ミサイルの対処に絞って考えてみようと思います。
弾道ミサイルは主にロケットの技術を転用して製作されています。そのために一気に宇宙空間まで飛翔し、そのあと地球周回軌道より少し遅いだけの速度であるために地球に引っ張られて下降していきます。
初速度が約秒速6キロとされていますのでそれに重力加速度が超高空からかかるために速度は飛躍的に上がり、現用のミサイル速度では追いすがれもできず照準も付けがたいので弾道の小型化と相まってミサイルなどをはじめとする実体弾での迎撃は困難といわれています。
ですがもしこれが光速度での迎撃を可能とすれば、ほぼ照準をつけた段階で撃破可能です。
レーザーは91年台にアメリカで実用試験の領域に入り、宇宙空間での迎撃レーザーは17トン程度になると見積もられています。スペースシャトルで運搬が可能でしょう。
このレーザーを宇宙空間に投入された核弾頭に向けて発射し、撃破を狙います。
ですが1超大国が保有しているのは1000発単位であり、仮に100機の衛星レーザーを配置するとしても数十発分の弾頭を破壊しなければ国が破滅しかねません。
副次的な兵器として迎撃ミサイルを宇宙配備するというものがあります。
これであれば数十発のミサイルを各100機の人工衛星に装備させれば事足ります。
1年で配備を成し遂げるならば1ヶ月で30機、つまり1日に1回でロケットを打ち上げれば360機の衛星を配備することができ、1機に15発の迎撃ミサイルを配置させておけば5400発の迎撃ミサイルを配置させておけます。
問題点としてはミサイルのみの搭載になると能力が限定されてしまうことがあげられ、平時での使用はまったくしないことになります。これは1日一回のペースで打ち上げるにしてはあまりにもったいない話であり、かといって1機ずつに光学装置や地上探査レーダーなどを装備させておくとなれば逆に「過剰在庫」状態となりやはり能力が無駄です。さらに蛇足で付け加えれば軍事関係の衛星は偵察を主な任務にしているために高度を極力低下させています。そのために寿命が短くなり10年ほどしか持たないといわれています。
ミサイル衛星もレーザー衛星も高度をさげればその分だけ弾道弾との遭遇時間が長くなります。
高度のとり方は能力によるのですがレーザーやミサイルを搭載した人工衛星を10年で100機更新させるとなるとするだけで1ヶ月に約一機作る計算になり、2国間では200機以上が10年で地球大気圏に突入し、月に一度ロケットが打ちあがる計算になります。
ですがもし技術の新規開発でそのようなことができるのであれば90年代初頭でロケットのコストは下がっていくことでしょう。
スペースシャトルとは違う宇宙計画が、本土防衛的な考えで進められていたら宇宙開発の下地が作られていくことになっていたかも知れないというのは皮肉です。
もし仮に宇宙開発が順調に進められれば、少なくとも核での人類殲滅が成功する可能性が下がっていくでしょう。
弾道ミサイルがすべての核弾頭ではありません。そして宇宙での撃墜率が高いとなれば巡航ミサイルに核を搭載することに重きを置く動きが始まるでしょう。
軍拡は本土防衛の名の下に始まればきりがありません。
宇宙開発はお金がかかるだけといわれますが軍備はさらに非生産的かつ運用にデリケートな配慮が必要な危険物です。
安全を取り扱うということもありむやみに放棄してはさらに危険ですが、ありすぎるというのは国家の寿命を縮めます。
願わくば軍縮を開始して軍備に注いでいたエネルギーを有益にしていただきたいものです。
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