2009年04月10日
宇宙海賊の傾向と対策
宇宙は核ロケットを使っても広大なものであり、帆船時代のように何ヶ月も戻れない旅を続けることになるでしょう。
資源物資運搬では特にその傾向が強くなり、木星の水素や小惑星帯の金属資源は遠洋漁業のように故郷から遠く離れることになります。
それは治安維持の点から言えばきわめて不利な条件となり、物資の価値も含めると犯罪の温床になるでしょう。
今回は宇宙で発生する略奪行為とその対策について少し考えていきたいともいます。
①定期貨物船
木星などの水素資源は地球の比ではなく、木星の衛星では特に打ちあげやすさと相まって当分の宇宙開発でのエネルギー源をまかなう重要な戦略地点になりそうです。
そこでその戦略物資である水素を運ぶ貨物船が登場すると思われます。
消費量にもよりますが、宇宙での水素需要が急激に上がったと仮定し、貨物用宇宙船もかなりの数がいきわたっていると考えます。
そして地球圏や火星などに水素を供給する船団も編成されるでしょう。
ですがただでさえ遠い場所であるにもかかわらず数も多ければ多いほど警察力の限度も見えてきます。そこにつけこんで海賊行為が発生することもおおいにありえるでしょう。
②海賊行為
まず、宇宙海賊が狙うのは資本にしやすく、かつ支出が少ない物資だと考えられますが、宇宙で水素が潤滑にいきわたっていれば多少の価格の安さはあれども支出に見合うだけの水素を入手しようと考えるでしょう。
これは宇宙海賊の経理担当でなければわかりかねるものではありますが、自前の宇宙船を核融合で動かしたとすれば、水素は宇宙船が行動するたび確実に消費されていきます。
つまりある程度の自給自足体制を確立していなければいけません。
襲った船の水素で推進剤を補給すると同時に水素や貨物宇宙船を売れるように処分することが基本的な宇宙海賊の行動指針でしょう。
そうかんがえてみれば、宇宙海賊には初期の段階が勝負といえそうです。ランデブーで相対速度を目標にあわせ、目標の貨物宇宙船に投降を呼びかけるか移乗して船内を制圧することが必要であるためです。初期でこれのどれかに失敗すると目標は遠い場所に避難するか追いすがれない速度に到達しているかのどちらかになっているでしょう。
また時間がたてばたつほどに治安維持の任務を帯びた宇宙船が駆けつける可能性があり、また宇宙船も無駄に稼動させると襲撃して奪いとる水素よりも消費量があがり、損をすることになります。
③対策
宇宙海賊を寄せ付けないにはどうすると良いでしょうか。
まず宇宙船を高速で運航させておくことでしょう。海賊に有利な低速をださず、あえて推進剤が多く消耗させるような速度を付けることで相手側に薄利をアピールするのです。物理的というよりは経済的により身を守る方法でしょう。
次に絶えず連絡を取り、決められた軌道をとり続けることです。もし敵に襲われた場合、回避行動をとっただけでも監視する側はなんらかの異常と認知してくれるでしょうし、救援の宇宙船が駆けつけるにもわかりやすいでしょう。
これは核燃料運搬船でも考えられた方式ですが、2隻以上の貨物宇宙船が武装して互いを護衛する方式です。
護衛専用の宇宙船を持たなくてもいいことや定期航路に警戒の宇宙船を置く必要も薄れるであろうという利点もありますが、宇宙船が隊伍を崩せば一隻のみの戦闘を強いられることや、1隻を奪われれば危険性が格段に上昇すること、武装は無駄な荷物であり貨物量や加速性に悪影響が出るなどの悪い点も目立つでしょう。
- by hoshik
- at 21:09