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  • 序文

2009年05月20日

宇宙偵察戦争 Ⅰ 画像偵察

 今のところ軍事目的で宇宙が一番利用されている分野は偵察です。
 そのなかで古く、そして重要なのが画像偵察衛星です。
 初期のモデルでは、衛星がカメラを搭載し、それにより撮影された写真のフィルムを地球へ投下する手法が取られていましたが、CCDカメラが製作されると撮影した画像をそのまま電波で転送して地表のセンターへ鮮明な画像を瞬時に送れるようになったのです。
 このようなタイプの衛星は高度が低くしなければ撮影が難しいことがあり、それが衛星として短命であることを宿命づけられています。なぜかといえば低高度の軌道では空気抵抗が少なからず存在するためその抵抗によって軌道速度が落ちるのです。約秒速8kmが人工衛星の高度維持に必要な速度ですのでその速度を下回れば衛星は墜落してしまいます。
 そのために噴射装置などを使って高度を引き上げる対策も採られています。
 画像が得られるという利点は計り知れず、空軍の基地の監視から官僚の車を確認するということまでを自由におこなえるため、人間が行う分析に最も適しているとも思えます。
 ですが欠点が無いわけでもありません。写真偵察の場合はフィルムを投下せねばならず、さらにそのフィルムも不鮮明になってしまうことがあります。CCDカメラの画像偵察ではその心配はなく、電波で送られてきた情報を再構築すればいいだけの話です。しかしその再構築のために使う情報量は莫大であり、構造からして市販のコンピュータとは違うスーパーコンピュータを使うことになります。
 
 今のところ、画像撮影衛星の分野では民間でも高いレベルに到達しています。もしかすれば、近い将来には画像偵察衛星から動画偵察衛星が登場し、リアルタイムでの偵察が可能になるのかもしれません。

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